9. 物理学科親睦会の発足にあたって
学びて時に之を習う
亦た説ばしからずや
朋有り遠方より来たる
亦た楽しからずや
人知らずして慍らず
亦た君子ならずや
『論語』学而第一
物理学科同窓会が発足して、早速会報が発行できるまでに成長したことは素晴らしいことです。上記の文章は誰でも知っている論語の冒頭におかれたものですが、学ぶことを志す者にとって大切な、普遍的内容をもつものとして、拙文の最初に置かせてもらいました。
共に学ぶ学生諸君の間の交流を豊かにするために、卒業アルバム作り、3年移行学生の歓迎会、卒業生の歓送会、学科内のスポーツ交流などの企画協力(強制?)などに、これまで微力を使わせて頂いてきました。この度、同窓会が発足し、同級生間だけでなく、入学年度の違う学生間の、在学中は言うまでもなく、卒業後の連絡・交流が密になることは確実となり、良い慣行が今後一層育っていくことと思い、心から喜んでいます。
同窓会に集うということは、メダカやムクドリの群れのように自主性のない付和雷同であったり、何か人知れず陰謀を企む徒党集団を組むことと異なり、大いに推奨すべきことであろうと思います。君子{*}の交わりも、経験の中で学び、身につけなければ、行われ難いようです。貴重な青春の一刻を、ここ静岡の地に、多過ぎない人数と豊かな自然環境という恵まれた条件の下に過ごす諸君が、共に学んだ場を機縁として、自らの人生を豊かにすることを切に願っています。
君子{*}= gentle person
物理学科親睦会第一代会長
(物理学科親睦会会報 1, 1, 1989)
コメント
会報 No.1 は、A5版一枚裏表にコピー印刷した新聞です。この編集をした親睦会の学生側の運営委員には、尾崎誠司、池永克好、丹羽景子、鈴木幸恵、安田正治の諸君の名前が記されています。(1999.3.15)